除菌製品が大量売れ残り!クレベリンの大幸薬品が大赤字の理由

   2022/04/03

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 大幸薬品が発表した2021年12月期連結決算は、最終利益が95億円の赤字となった。

前期は38億円の黒字となっていたので、この利益の違いが話題になりました。

新型コロナウイルスの感染拡大によって除菌製品「クレベリン」の需要が急拡大した。

劇的な増産したが、マーケティングを間違ったのか、大量に売れ残り、大きな損失を計上したのがことが響いた。

消費者庁が入る中央合同庁舎4号館

 2020年12月期はクレベリンが爆発的に売れまくり、過去最高の最終黒字となった。

これを考慮して需要拡大を想定したのでしょうか、約23億円の巨額な投資して新しい工場を建設しました。

大幅な増産体制を整備して攻め込んでだが、途端にクレベリン人気が停滞して売れ残り、在庫が山積みになった。

しかも、新工場は稼働を停止している。

消費者庁は2022年1月、クレベリンの後継品として4製品について、「空間に浮遊するウイルス・菌を除去」の表示に根拠がないとして、表示取りやめを命じる措置命令を出した。

これを受けた返品に備え、引当金も損失として計上したのが、大きな影響となったと考えられます。

そもそも、大幸薬品が主張してるクレベリン置き型について、空間除菌(ウイルスを含む)が出来ると裁判所が認めたわけではありません。

一定の空間であれば二酸化塩素が拡散するという大幸薬品の言い分に対して、消費者庁は空間除菌と訴えるほどの効果はないと主張しました。

裁判所としては、消費者庁による置き型への措置命令を一旦差し止めているだけです。

二酸化塩素の放出と感染症予防に効果があるのかないのかは別次元となります。

二酸化塩素系の空間除菌に対して、消費者庁の指導は、過去の事例もありました。

クレベリンが効果あるのを証明して、消費者庁の行政指導が適切でないのを認めさせるエビデンスあるなら、工場の増産も理解できる。

しかし、指導を受けて立証できるエビデンスがないなら受け入れるしかない状況で、どうして工場を新設して増産してしまった。

やはり、時期尚早で考慮不足だという意見が多いです。

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