台湾TPP加盟の正式申請に問題!中国の駆け引き、福島県産輸入、米国など
台湾の行政院(内閣)は、台湾が2021年9月22日、環太平洋経済連携協定(TPP)への参加を正式に申請しました。
また、全加盟国に支持を求めたことを明らかにして話題になりました。
台湾は2021年2月、TPPへの参加意向を表明していた。
国際社会での影響力を図る台湾としては、中国をけん制する狙いもあってTPPへの参加を強く望んできました。
台湾側は申請を準備してきましたが、中国の申請で動きは急展開になりました。
9月16日、中国政府がTPP参加の正式申請を行ったと発表した。
台湾の蔡英文(ツァイインウェン)政権はこれを受けて、正式申請を早急に動いとみられる。TPPの参加には全加盟国の同意が必要です。
つまり、先に中国の加盟が実現すれば、台湾の参加は事実上不可能となるからだ。
今後、中台のTPP参加を巡る駆け引きが強まることが予想される。
早期加盟の見通しが立っていない中国が台湾の先行参加を阻止するため、加盟各国に対する外交的な働きかけを強める可能性もある。
台湾にとっては、2011年の東日本大震災以来、日本の5県産食品の輸入を禁止している問題の解決が課題となる。
TPP参加には解禁が少なくとも必要になってくるといわれています。
台湾についても、福島の農水産物を制限しています。これが試金石になります。
しかし、台湾では反対論が非常に強い。蔡政権は難しい対応を迫られそうです。
台湾は世界の半導体の供給基地ともいえます。
その国のTPP加盟は、他のTPP加盟国にもメリットがあるとみられます。
様々なモノに半導体が組み込まれているからです。
台湾は日本とも価値観が近く、歓迎すべき動きでしょう。
一方で中国との駆け引きが激しくなるのは必至です。
やはり、最終的にTPPが安定的に運営されるためには米国の加盟が必要です。
中国による加盟申請の話題が出ても、アメリカ側の動きは鈍く、現状ではアメリカのTPP参加は難しいです。
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