ワタミ焼肉店の躍進と課題!値下げでリピート客と売上の継続できる?
コロナ禍で外食産業は大きな痛手を負った。
特に緊急事態宣言やまん延防止等重点措置では、飲食店にとって「酒類提供の制限・禁止」が打撃となった。
そうしたなかで、飲食チェーンは新しい戦略を打ち出す必要に迫られている。
「ミライザカ」「鳥メロ」など居酒屋チェーンを展開するワタミも同じです。
2022年2月14日には居酒屋業態を取る270店舗のうち、1割超の40店舗を年内に閉店する方針を公表した。
厳しい状況のなか、居酒屋120店を「焼肉の和民」に転換、2021年12月には寿司業態に参入し「すしの和」をオープン。
居酒屋より、焼肉やお寿司など行く店を事前に決めて予約をする人が増えて、コロナ後もこのスタイルがある程度定着していくと、経営陣は想定しているようです。
業態転換の効果は、焼肉(和牛)の食べ放題ブランド『かみむら牧場』の郊外店舗が好調ということ。
九州の畜産会社と直接取引して和牛の食べ放題を主力にしながら、他社と差別化して、郊外立地であることも効果あるようです。
今のところ「かみむら牧場」は大きく売上を上げているとはいえ、業態転換の主力になるはずの「焼肉の和民」は思うように売り上げが上がらない。
メニュー数を減らし、値下げを行うなどのテコ入れをおこなっている。
コロナ禍で急激に増えた唐揚げ店やキッチンカーなどと同様に、競争は熾烈さを増していると考える必要がある。
コロナ前の他ブランドの時よりも売り上げは200~250%増になっています。
焼肉は換気がコロナの感染対策になっていることもあるし、今は郊外に強みがあるようだ。
焼肉は職人技が必要ないので、比較的参入しやすい。
強い換気、家族4人程度での利用等安心して外食できる強みの一つです。
さらに各飲食チェーンが値上げに踏み切るなか、『焼肉の和民』は全てのメニューを390円以下に値下げします。
消費者の支持が広がりそうですが、今後は食材等の仕入れ価格の高騰もあり390円での価格販売は限界に近づくでしょう。
収益が見込めるメニューがないと、以前のワタミみたいに人件費を削減し従業員に負担が掛かるのが懸念事項になりそうです。
消費者としては値下げは朗報ですが、社員や取引業者にシワ寄せをかけることにならないでほしいです。
過去を振り返ってみても、メロンパンの移動販売やタピオカ・高級食パンなどブームとなる商品は、参入の激化やブームの終わりで厳しい経営状況になることも多い。
生き残るためには特徴を出し差別化を図り、リピート客を獲得していくのが課題になっています。
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