個人の現金預金が過去最高?コロナ給付金で1031兆円の日銀統計
日銀が発表した資金循環統計によると、2020年6月末時点の個人(家計部門)の現預金残高が前年同月末比4.0%増の1031兆円となり、過去最高を更新した。
新型コロナウイルス感染拡大を受けて、政府が支給した1人10万円の特別定額給付金が寄与。
消費の減退も影響したと考えています。
前年同期比で約40兆円の増加。給付金、その他個人事業主への支援金、消費減退に加え、借入金の返済を延期している影響もありそうです。
6月末で、1.1万人の方々が住宅ローンが返済猶予等を受けています。
クレジット関連を入れればその何倍にもなるでしょう。
給付金による預金増加は、安心に繋がっていますが、苦しい中での預金増加もありそうです。
日本国債の発行残高は1000兆円。
ところが、日銀が半分保有しているので実質的には500兆円です。
それの元手の一つが家計の現預金ということです。
国内で国債を消化するには十分過ぎる金額でしょう。
財政が危機的状況というのが空虚に聞こえる。
家計は現預金の他に多額の保険商品も保有している。
これらも投資先は基本的には国債をはじめとする債券です。
いつも政府の借金に焦点が当たりますが、国の負債は国民の資産であるという事実を認識していないのは問題です。
国が負債を減らせば、資産も減るというのが理屈です。
コロナ給付金は国民全員が受け取ったとしても13兆円です。
某報道機関によると、前年同期比で39兆円程度増えて、4%増だと報道しています。
確かに給付金の影響はあったとはいえ、残りの26兆円はどうして増えたのか気になります。
消費の減退でお金を使っていないのと、株価下落による現金の保有も増えたと考えられます。
また、銀行預金が低いというのは、タンス預金にしている年配世代が増えているようです。
一方で、若い世代では、現金を使う機会が増えてきているそうです。
若い人は小さい買い物は現金で払うのです。この動向はもしかしたら金融システム自体に不信感を抱いている人たちが増えているのかもしれません。
この記事へのコメントはこちら