直木賞と芥川賞の違いや候補者や受賞作品の解説

 

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ジャンルとして、芥川賞は、純文学作品を対象とした賞で、

直木賞は、大衆文学(娯楽作品)に対する賞という相違があります。

新人賞として認識されていますけど、実際はプロとして文壇デビューしている作家であって、発表済みの作品を論評して賞がきまります
二つの賞に特に優劣はないといわれているけど、文学界では芥川賞のほうが地位が上に思えます。
芥川賞は純文学ですから多少難しいイメージと崇高な感じがあります。
一方で、、直木賞は娯楽文学、エンターテイメント系なので世間一般人に受け入れられやすい反面で文学的価値が低いと思われているようです。
一般読者が受賞作家を決めていないのも大きな理由だと思います。
作家や評論家が受賞作家を認定する際には、業界独特の流儀や影響力などが働いている可能性があります。
談合や不正があるとは申し上げませんが、何かしらのルールがあるのではないでしょうか。
あとは単純な理由になりますけど、芥川龍之介のほうが知名度が高いからという意見も有力です。
最近は芥川賞の流れが変わりつつあると感じています。
第149回の芥川賞と直木賞の候補作が発表された時には驚きました。
芥川賞の候補にはミュージシャンや劇団の主宰者など、文学の世界にどっぷりはまっていない分野で活躍する逸材がノミネートされました。
さすがに芥川賞に対する世間一般の視線が気になって、変化を強いられたようです。

今回の芥川賞の候補作は、
いとうせいこうさんの「想像ラジオ」、
戌井昭人さんの「すっぽん心中」、
鶴川健吉さんの「すなまわり」、
藤野可織さんの「爪と目」、
山下澄人さんの「砂漠ダンス」です。

注目したいのは、いとうせいこうさんの「想像ラジオ」です。
この作品のテーマが、東日本大震災後を題材にして物語を展開している。
被災地での死者の声を届けるディスクジョッキーが、人間の生死を目の当たりにした時に、
命を育む意味や死への追憶など様々な角度から人間の意味を解釈しています。

生き残った人間の葛藤や悲しみなどを再考する契機になる良作です

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