Zoom大型買収の評判と真相!ファイブ9買収後の時価総額が!?
ビデオ会議サービスの米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(Zoom)は7月18日、コールセンター対象のクラウドサービスを行っている「米ファイブ9」を買収すると発表して話題になりました。
新型コロナウイルスが全世界に蔓延して業績を伸ばしているZoom。
今回の買収に投入する資金は147億ドル(約1兆6000億円)で、Zoomとしては過去最大の大型買収となります。
Zoomとファイブ9の時価総額を合計すると、約12兆9000億円になるそうで、IBMに肉薄することになる。
Zoomの時価総額がIBMに肉薄するということをコロナ前には想像できませんでした。
発表したのは異例とも言える日曜日。
さらに、月曜日の朝5:30、投資家向けの説明会をアメリカ西海岸時間で行いました。
日本時間で夜9:30。ニューヨークのマーケットオープンを見込んでの説明会でした。
エリック・ヤンCEOの戦略には脱帽します。
Zoomが買収するファイブ9は、コンタクトセンター(コールセンター)向けに提供するクラウド型のソフトウェアを手がけていて、Zoomと同じく米カリフォルニア州に本社を置く企業です。
MSやSlack(セールスフォース)との競争激化する最中で、コールセンター系のSaaS企業買収という思惑を感じます。
Zoom社のオンライン会議の成長は少しづつ鈍化しているという声もあります。
競争相手が成長していたり、テクノロジーの差別化が縮小したり、コロナ禍で急増したマーケットの拡大が落ち着いてきているのが影響しています。
ここにきてZoomが事業拡大を仕掛けているようです。
MicrosoftのTeamsやGoogleのMeetなどテレビ会議での競争でした。
しかし、今後はIP電話に参入することで、CiscoやGenesys、AmazonのCloud部門などとライバル関係になっています。
オンライン電話はマーケットが大きいので収益アップを図っています。
また、Zoomは法人リストが少なかったので、今回の買収で顧客リストを入手することになります。
Zoom単体で見た時の買収効果はこれです。よくある買収による「顧客買い」ですね。
コロナが終息になりつつあるアメリカでは、Zoomはこれまで以上にさらに有料会員数を伸ばしつつあります。
いままでリモートワークを取り入れてこなかった企業もZoomのサービスを取り入れならば、他社と差別化を図って法人客を獲得していくと想定されています。
というのも、コールセンター事業に関して、GAFAMはこれまで本格的に参入していない分野でした。
もしかしたら、数カ月後にはマイクロソフトやGoogleなどがコールセンター事業に強い会社を買収して、Zoomに対抗するような構図になるかもしれません。
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