ソフトバンク孫正義が挙げた日本企業の問題点とドメイン見直し

 

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ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は「ドメインの見直し」を口癖にしてきました。
長期的な日本勢の存在感の低下と、ソフトバンクグループの成長との分岐点とは何でしょうか。
事業構造改革の徹底によって、孫正義会長兼社長が以前から繰り返し主張していたことが興味深いです。。
 
■「戦う領域」推進した孫会長
「日本企業の経営者は、従来の事業に固執する。最大の問題点はドメインの見直しができないところだ」
ドメインは事業領域と訳されることがあるが、孫会長は「戦う領域」と言い換えていた。
孫さんが言う「ドメインの見直し」、確かに簡単では無いです。
しかし、経営者が”繰り返し言う”という事が大切だと思います。
孫さんが言う事ですら、人は何回も何回も繰り返し聞くことで、”何となく”分かり始める。
社長や上司が一回二回言っただけでは、幹部や従業員は理解出来ません。
「何度言ったら分かるんだ!」と言いたくなる気持ちは分かりますが、そこをこらえて、あと10回・・という気持ちを持てる経営者やチームリーダーを尊敬しています。
なぜドメインの変更が出来ないのかと言えば、会社の財産であるヒトモノカネ情報のうち、人をドメイン変更後に活用出来ないから経営者が及び腰になってしまうからでしょう。
終身雇用が当たり前だった今までの日本企業では、ドメイン変更をすることは心理的にも難しいんだと思います。
孫会長が常に「戦う領域」を考えてきたことは明白です。
81年の創業時はパソコン用パッケージソフトの流通などを手がけていたが、出版、インターネット、通信、人工知能(AI)と戦う領域を次々と変えてきた。
「戦う領域(事業領域=ドメイン)」を常に意識してきたこれまでのまま継続することが変化する時代に合わないとわかっていても心理として挑戦することは難しいです。
逆にハードルが高いがゆえにブルーオーションなのでうまくいけば大変成長できるということです。
もちろん、孫会長が一代で築いたソフトバンクグループのような会社と従来の日本の大企業とを同じように語るのは難しいという声はあるだろう。
しかし、歴史ある企業が続々と大がかりな事業構造改革を断行してきたのが欧州です。
米テック企業や中国企業ほどの超越的な伸びではないですが、この10年で着実に利益水準を高め、株価を上昇させています。
孫さんの哲学も日経ビジネスに登場する欧州名門企業の取組も素晴らしいの一言です。
人間の頭の善し悪しなんてほとんどないので、結局は「やるか、やらないか」のトップの決断ひとつのような気がしています。
そして、付いていこうと思わせる人間力、人の魅力となるのでしょう。
これに尽きると思います。

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