米シリコンバレー銀行の破綻理由!SVB業績悪化と資金調達困難など
米シリコンバレー銀行(SVB)は、シリコンバレーの新興企業やベンチャーキャピタル(VC)などの高リスク・高リターンの事業に特化した銀行であり、アメリカの中でも比較的小規模な銀行の一つでした。
しかし、2008年のサブプライム・ローン危機以降、SVBは顧客企業の中に多数の財務上のトラブルを抱えるものがあったため、これによって銀行自体の財務状況にも悪影響を及ぼすことになりました。
具体的には、SVBが融資を行っていた顧客企業の多くが、株式公開(IPO)の失敗や、新規事業の失敗、業績悪化などの理由によって、返済能力に問題を抱えるようになりました。
また、サブプライム・ローン危機によって起こった不動産市場の崩壊も、多くの顧客企業の資金調達に影響を与えたため、SVBの収益も大きく減少しました。
さらに、SVBが行っていたリスク管理の不備も、銀行の財務状況を悪化させる要因となりました。
2009年、SVBは、顧客企業に対して融資を行う前に、徹底的なクレジットチェックを行うことを怠っていたことが判明しました。
このため、SVBは信用リスクの高い顧客に融資を行っており、その返済能力が不安視されるようになったことで、市場からの信頼を失い、資金調達が困難になったと考えられます。
そして、貸し出しのリスク管理不足も注意されています。
SVBは、テクノロジー関連のスタートアップ企業やベンチャーキャピタルに対して、大きなリスクを負って貸し出しを行っていました。
しかし、そのリスクを適切に評価し、管理することができていなかったとされています。
また、貸し出し先の企業の信用リスクも不適切に評価され、SVBがリスクを適切に分散させることができていなかったとされています。
加えて、SVBが投資していたベンチャーキャピタル(VC)への投資によって、銀行のリスクも増大しました。
VCに投資すること自体は、高リスク・高リターンのビジネスであることから、銀行にとっては一定のリターンを期待できる投資先でした。
しかし、SVBがVCに投資する際に、自己資本比率が低下するというリスクもあったため、この投資によって銀行の財務状況が悪化する
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