博士号取得後の悲しい現実!安定収入でない日本の格差
不安定な雇用状況は大きな問題です。
日本を支える専門家を育てる博士課程は重要のはずです。
先進国の中でも日本は博士の人数が少な過ぎです。
日本では“博士号”取得しても、安定収入や健やかな生活を必ずしもえられない現実が明白になった。
科学技術・学術政策研究所による「『博士人材追跡調査』第4次報告書」が興味深いです。
2020年に実施した調査で、2018年度博士課程修了者に1年半後の現状調査したものです。
博士課程に在籍前に“社会人経験”の人が初めて5割を超えたのが目立ちました。
博士課程学生の年代が30歳代を中心に変わってきています。
学費など経済的理由が大きいと推測される。
博士課程在籍時の学費免除有無は、54.1%が学費免除を“受けていない”で、免除が受けられた場合でも“一部”が23.7%と多く、“全額免除”を受けられたのはとても少ない。
外国人学生は日本人学生よりも学費免除を受けている割合、金額ともに高かった。
博士課程在籍の学生は、学費は経済面で大きな負担となっている。
日本の経済・産業基盤を担う優秀な学生たちが、経済的不安を抱えることなく、率先して研究活動できるように、行政側が積極的に支援と実効性のある対策を打ち出すべきという意見があります。
調査でも、博士課程修了時点で300万円以上が17.4%にも達していて、これは大きな問題でしょう。
また、課程学生の53.4%に借入金を負っていて、200万円以上が44.7%、300万円以上は 35.2%という驚きの数字だった。
多くの借入金を背負って博士号を取得した後、どのような未来が待っているのだろうか。
博士課程修了後の雇用先では、大学等が51.7%と最も多く、次いで民間企業が27.2%。
大学等に就職した割合が高い分野は人文や社会、民間企業に就職した割合が高いのは工学分野。
大学等や公的研究機関に就職できた人は安定したかと思えば、25.8%は助教として雇用されているとはいえ、19.8%は正規の研究職または教育職についていない。
いわゆる、「ポスドク」という扱われ方で、収入が安定しているとは全く該当しないです。
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