パスタにスプーンは日本だけ!なぜ?イタリア使わない理由
日本のレストランやカフェでパスタ料理を注文すると、フォークとともにスプーンが置かれる。
スプーンの上にパスタをフォークでクルクルと巻き、食べるのが普通だと思っている人も多いのではないでしょうか。
その一方で、テレビ番組などで、イタリアの食事風景を見ると、パスタをフォークだけで食べ、スプーンを使っているのを見たことがありません。
日本ではなぜ、パスタを食べるときにスプーンを使うのでしょうか。
イタリアでは、フォークでパスタをクルクルと巻き、口に運んで食べる、フォークだけでパスタを食べるのが一般的です。
フォークの扱いに慣れておらず、パスタをうまく巻き取れない幼児期の子どもが補助的にスプーンを使います。
イタリアでは、大人はスプーンを使わないのに、日本ではなぜ、大人もパスタを食べるときに使うのでしょうか。
スプーンの上でパスタをフォークに巻くと、適度な麺量の調整がしやすく、口に入れやすい量に巻き取りやすくなるからです。
日本人にとって、パスタは洋食であり、フォークとスプーンを使うのは、洋食を食べるときにナイフとフォークを持つ感覚と同じなのかもしれません。
麺料理は日本にも数々ありますが、本格的なパスタ料理として、上品に美しく食べたいという感覚が、スプーンを添えて巻き取るしぐさになったと考えられます。
また、スプーンで巻き終わりの麺をまとめて食べやすく、口の周りを汚さなくて済む思いがあります。
汚れるのを嫌う女性がスプーンを使うことが多いと思います。
いつ頃からスプーンが使われるようになったのでしょうか。
パスタをフォークとスプーンで食べるようになったのは1990年代『イタ飯ブーム』が影響しているといわれています。
東京にイタリアン店が次々とオープンし、雑誌やテレビが取り上げるようになりました。
デートスポットとして注目され、若い男女が押し寄せたのです。
マナーや厳格な決まりにとらわれない雰囲気で、おしゃれに食事が楽しめる。
スプーンを使ってパスタを食べる女性の姿が映っていた。
当時は『パスタはスプーンを使うとおしゃれ』とし、スプーンを使う食べ方が目立っていた。
店側もパスタが食べにくい料理とならないように、スプーンを配膳するような気遣いがありました。
いわゆる日本ならでも食習慣となり、バブル期に生まれた食文化の一つになったいう意見があります。
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