韓国経済の輸出鈍化の兆し!景気減速懸念の理由
2021年初来、韓国経済は輸出に支えられて緩やかに回復してきた。
具体的には、パソコンのデータ一時保存に使われるDRAMなどの半導体の世界的な需要拡大、天然ガスの運搬の増加など船舶需要の高まりがあります。
その結果、9月の輸出は558億ドル(約6兆3600億円)に達した。
1956年に韓国政府が貿易統計を発表して以降の月次の輸出額を見ると、9月の実績は過去最高だった。
世界経済全体で、エネルギー資源など広範に物価上昇圧力が強まる中、韓国の輸出物価は上昇している。
これまでのところ、韓国は輸出競争力を発揮してメモリ半導体などの外需を獲得し、景気回復につなげることができてきたといえる。
ただし、前年同月比でみた9月の輸出増加率は8月の実績(同34.9%増)を下回り、伸び率は鈍化した。
その一つの要因として、2020年9月に韓国の輸出はコロナ禍発生以前の水準を上回り始め、前年同月比で見た場合にコロナショックによる落ち込みの影響は解消された。
また、世界経済の環境変化に対する韓国企業のリスク管理能力の影響もある。
その一つが半導体不足による自動車生産の減少です。
2021年に入り、世界的に最先端を中心に半導体の品薄感が強まった。
台湾のTSMCなどは利幅の厚い最先端のチップ生産をより重視し、半導体工場の火災などの影響も加わり、車載半導体の不足が深刻化した。
その結果、韓国の現代自動車の生産が減少している。
今後、韓国の輸出は一段と鈍化する可能性が高い。
まず、車載半導体の不足はかなり深刻です。
その状況下、現代自動車などが車載半導体を確保することは難しく、自動車生産は追加的に落ち込む可能性が懸念されます。
今後、DRAMの価格がかなり不安定になると懸念する専門家も増えている。
サムスン電子とSKハイニックスが世界シェアを持つDRAMへの需要が鈍化し、韓国の半導体輸出は減少する声があがっています。
中国経済の減速の影響も大きい。
デベロッパーのデフォルトが増えて不動産市場が悪化し、中国の景気減速は大きく影響していると思われます。
中国での電力不足、半導体材料の黄リンの価格上昇も韓国の輸出には悪影響です。
韓国の輸出に関する不安要素は増えている。
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