中高年キレる理由!傷害・暴行が増加は脳の萎縮
犯罪白書では高齢者の「傷害・暴行」が増加しています。
2019年版を見ると、1989年から2018年までの30年間で大きな変化が起きています。
摘発された刑法犯を年齢層別に見ると、65歳以上の高齢者率は1989年の2.1%に比べて、2018年には21.7%にまで増加。それと反比例するかのように、若年層の刑法犯は減少傾向にある。
そして、高齢者が犯した罪にも変化が。1989年と2019年の罪名の割合を比べると、全年齢層で「傷害・暴行」が増えているのだが、特に高齢者は2.9%から13.5%まで増えているのだ。
もちろん、日本で少子高齢化が進んでいること、怒りの感情はどの年代でも起こることを忘れてはならない。
しかしこのデータから、高齢者が怒りっぽくなって“暴力をふるった”とも読み取れる。
老化すると「怒りを抑えるブレーキ」が利かなくなるというのは本当でしょうか?
統計では、高齢者の傷害・暴行事件が増えている。要因として何が考えられる?
人間は年齢を重ねるほどおとなしくなる、感情が柔らかくなると言われますが、これは正しい表現ではありません。
年齢を重ねるとホルモンの減少などで活動的ではなくなるのですが、老化による脳の萎縮で“怒り”という感情を抑えるブレーキは利きにくくなるのです。
そのため、日常では温厚な人が怒ったときに感情の歯止めがきかないのです。
キレるお年寄りが、普段から暴言を吐いたり暴力をふるうことは考えにくいと言えます。
なぜ高齢者の事件が増えているかですが、さまざまな理由が重なっているためでしょう。
少子高齢化で高齢者自体が増えているのに加え、高齢者のさらなる高年齢化が進んでいます。
寂しい人が多いんだと思います。
定年になって社会に居場所がないと、家族にもぞんざいに扱われたり相手にされなくなったりしてイライラするんだと思います。
人間も動物も大事にして貰えないとストレスたまります。
何でも良いから働いた方が良いし、人間暇だとロクな事が無いしプライドも保てない。
年齢を重ねると怒りのブレーキが利かなくなるのはどうしてでしょうか?
加齢によって脳の萎縮が加速して、理性的なブレーキをかける前頭葉が衰退するからです。
脳の高次機能に影響する「大脳皮質」は、感情や記憶などに影響する「前頭葉」、言語理解などに影響する「側頭葉」、視覚情報の処理などに影響する「後頭葉」、計算能力などに影響する「頭頂葉」の4領域に分けられます。
このうち、人間らしい理性につながるのが前頭葉なのですが、ここは他の領域に比べると老化で衰えやすいことが分かっています。
「これ以上怒ってはいけない」と理性を抑えられることでも、年齢を重ねると我慢できなくなりやすいです。
前頭葉が衰えるのは早ければ40代の初め頃からと言われています。
前頭葉は理性だけではなく意欲や創造性もつかさどるので、同時に衰えてきます。
意欲が湧かなかったり、発想力の低下です。
前頭葉の衰えに対する対策はあります。
前頭葉に刺激を与えて新しいチャレンジを行動に示すことです。
新しいことやクリエイティブなことに挑戦するべきです。
ジョギングコースを変えてみたり、外国語を学ぶのも良いでしょう。
ルーティンワークをしないで、利き手を使わないのも賢明です。
年齢を重ねると、確かに脳は萎縮していきます。
脳機能の衰えが影響しているので、ある程度は仕方ないところがあります。
認知症患者も含めて、脳機能が衰えている人は気分で感情コントロールしずらいので、中高年の人に接するときは顔を立ててあげることが必要になると思います。
ただ、前頭葉が衰えていると理性が働きにくいため、謝るなどしても、怒りがエスカレートすることもあります。
周囲としては脳機能の衰えが原因の一つだと認識して対応するほうが無難でしょう。
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