国産ジェット機の開発断念!三菱重工業のMRJ撤退と問題点
三菱重工業は2023年2月7日、長年にわたって開発してきた初の国産ジェット旅客機「スペースジェット〈SJ〉、旧MRJ)の開発を断念すると発表して話題になりました。
三菱重工業は、日本における国産ジェット旅客機の開発に取り組んでいます。
このプロジェクトは、三菱航空機株式会社によって主導されています。
開発プロジェクトは、三菱リージョナルジェット(MRJ)と呼ばれるジェット機の開発に焦点を当てています。
MRJは、70~90席の旅客機として開発されており、エンジンにはプラット・アンド・ホイットニーのPW1200Gを採用しています。
初飛行は2015年11月に行われましたが、開発には数多くの遅れが発生し、認証取得も遅れているため、現在のところ量産には至っていません。
MRJの開発には、多くの問題がありました。
最初の問題は、エンジンの問題でした。MRJのエンジンは、プラット・アンド・ホイットニーの新しいエンジンであるPW1200Gを採用しています。
しかし、このエンジンには、最初のバッチで多くの問題があり、エンジンの設計変更や修正が必要になりました。
その後、プラット・アンド・ホイットニーは、エンジンの信頼性を改善するための修正を行い、新しいエンジンを提供しました。
次に、MRJの開発には、問題のある部品の調達に関する問題がありました。
三菱重工業は、部品の調達に時間がかかり、部品が欠品していることが多かったため、生産ラインの稼働率が低下しました。
さらに、三菱重工業は、部品の調達に関する情報を適切に管理できなかったことがあり、これが部品の不足や品質の問題につながりました。
さらに、MRJの開発には、認証取得の遅れがありました。
MRJは、日本、アメリカ、欧州の航空規制当局から認証を受ける必要があります。
しかし、認証取得には時間がかかり、日本の航空規制当局である国土交通省からの認証が遅れたため、開発スケジュールに遅れが生じました。
これらの問題により、MRJの開発は遅延し、コストも膨大となっていた。
航空機事業は、機体開発と販売やアフターサービスの環境整備に多額の資金が必要になる上に、代金回収に時間が掛かることから、新規参入が難しい分野なのが明白です。
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