ダイキン社内大学が凄い!AI勉強中に給料出る理由

   2020/08/27

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「AI人材に1000万円」のような求人がニュースになる最近ですが、自社で毎年多くの人材を育てるために大学を作るというダイキン。

この考え方は素晴らしいと思います。

そして、この仕組みでさらに強い企業になっていく感じがします。

選ばれた社員たちは2年間、AI・IoTの勉強に取り組み、プロフェッショナルのAI技術者になることを義務付けられる。

この「ダイキン情報技術大学」では、社内講座だけではなくて、大阪大学との共同で授業を受けるとのこと。

社員にはきちんと給料も支払われるというのだから驚きます。

優秀なAI人材は「卒業と同時に消えてしまう!?」というのは、高給を提示されてすぐに引き抜かれてしまう時代です。

最初は純粋にうらやましい!と感じた社内大学ですが、生徒たちはプレッシャーに押しつぶされそうな状態で、猛烈に勉強しているそうです。

さまざまな業界が注目しているであろうこの社内大学制度は、まだ未知数ですがポテンシャルも無限大です。

また、ダイキンの経営陣はここ数年「自前だけでは立ち行かない」と赤裸々に話し、潔く他業種とコミュニケーションをとっています。

勢い著しいABEJAなどの企業と比較的早い段階で協業できていたことも大きかったはず。

最初から2年間×100人という規模で始めているのが素直に凄いと思います。

技術系新入社員3分の1にあたる100人を徹底的に育成や投資するとは興味深いです。

まずは小規模からスタートするというのが定番ですが、今回の規模で実施するのですからコンテンツや講師や環境も手加減なしで本気で育成するのでしょう。

こういう大胆な社内決定によって、ROIやリスクがどうでとか評価手法などを詮索する人がいますけど、リスクを自分に摂り入れたくないケースが多いです。

明らかにやるべきだからすぐやろう、という迅速性を伴う胆力、これがあるマネジメントに人は付いてくるし、結果も付いてくると思います。

「優秀な人間を育成」というだけにとどまらないのが面白いです。
ただ、まだ開講して2年目なだけに、不確定な要素も多いのも分かります。
2年間給料をもらいながら勉強していたのに、その後すぐに辞めてしまうリスクがあります。

退職リスクについては丁寧に何度も面談を繰り返して、配属時にミスマッチが起きないようにやりがいを持てる事業を見つけてもらうとは素晴らしいです。

あくまでコミュニケーションによって人材の定着を図るしかないそうです。

定着するための働きかけも大切ですけど、もっと大事なことは、自分が得た知識や能力を実際に仕事の中で活かしながら、さらに深めていけることができることです。

つまり、ここで働くことが自分の成長の実感に直結し、仕事で自分は主人公になれているという充実感です。

個人の能力を育てても、実践する環境が整っていなければ辞めるのは仕方がないでしょう。

しかし、これを単に会社の仕組みや、旧来の仕事をしてきた人の「後進性」のせいにしても何も解決しない。

もちろん、組織を変容していく施策は経営や人事の仕事として大切のは当然です。

こうした人材教育の中に、組織の中で活かす力の育成も盛り込むほうが良いでしょう。

どうもそれをやっている様子が垣間見える。

少なくともそれが大事だということは感じているようにも思う。

これほどまでの事業投資の決定をしてしまうダイキンも凄いですけど、それほどまで可能性あるAIの潜在性が気になります。

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