いきなり!ステーキ業績悪化と急ブレーキの原因

■出店拡大による弊害が原因

破竹の勢いで成長してきた「いきなり!ステーキ」が、鈍化しているのは本当でしょうか?

いきなり!ステーキを運営するペッパーフードサービスは6月、2019年12月期の営業利益を従来予想の55億円から20億円へと大幅に下方修正することを発表しました。

通年の出店計画も210店から115店に減らすなど、出店攻勢にもブレーキがかかっています。

いきなり!ステーキといえば、“手軽に食べられる厚切り肉”という売りが消費者の胃袋をつかみ、ここ数年注目を集めてきた。

高い原価率の商品を提供する一方で、客席の回転率を高めることで利益をあげるという魅力的なビジネスモデルが評価されてきました。

ところが、今では苦戦している状況に陥ってしまった。

最大の原因は、同店のお家芸ともいえる出店数と急成長が足を引っ張っていることです。

いきなり!は、1号店を開店後にたった6年弱で約500店舗まで急速に拡大しました。

2018年には1年間で200店も出店し、外食業界では常識外れの出店数でした。

だが、その急展開に中身が追い付かなかった。

自社競合は弊害となっています。

郊外エリアでは店舗の商圏を狭く見積もるなどシミュレーション設定が甘く、自社店舗で客を奪い合う憂き目になりました。

商圏人口の適正値があるし、基準があります。

しかしそこが大繁盛すると2〜3店舗更に出店したくなります。

しかも出店してすぐはそこも繁盛しやすいです。

その状況を見て競合がいける!と判断して模倣店が出没してきます。

結果的に商圏人口の中で、その業態ではオーバーストアになってしまうケースがあります。

大量出店が今の時代では企業価値を低下していることに気付かない経営陣が多いです。

その思考に共通するのは、「大量出店が成功と成長」という固定観念に囚われています。

ネットの世界とは違って、リアルにおける価値は体験が重要です。

流通や飲食店にとって新店舗による売上増は味わったらやめられない、麻薬みたいなものかもしれません。

客観的にみていると、大ヒット→新店舗急加速→既存店悪化→全社の固定費負担、という負のサイクルを抜け出せないパターンが多いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です