プロの自動車の窃盗団は今でも勢いよく活動しています。
車の盗難認知件数は減少しているはずなのに、最悪な結果になっています。
メーカーもさまざまな対策を実施しているはずなのに、最新の盗難防止と盗難対策であってもすぐに破られてしまう始末です。
日々のいたちごっこで新たな対策が生まれています。
では、スマートキーでも狙われている自動車を盗難する上で、車泥棒の最新手口と対策を検証します。
■最新手口がリレーアタック
今までは「イモビライザー」が有効でした。
2004年頃から車の盗難防止で導入されて、キーとIDを照合させるシステムです。
しかし、イモビライザーを搭載している車両であっても窃盗犯の餌食になっているのが現状です。
イモビカッターを利用してさまざまな車両が盗まれていました。
そして、今のクルマは車両に近づいたりドアノブに触れるだけでドアロックを操作したり、ボタンを押すだけでエンジンスタートできるスマートキーが主流です。
スマートキーは、車両に搭載されているコンピュータと通信し、正規のキーが近くにあるかどうかを判断します。
信号は暗号化されているため、解読やコピーするのは困難です。
また、スマートキーから出ている電波はとても微弱で、到達距離は3mもありません。
そこで車盗難の最新手口が「リレーアタック」が生み出されました。
■電波遮断ポーチ
実行犯の一人が車両から離れた自動車の持ち主に接近します。
携行するスマートキーの電波を特殊デバイスを使って別の周波数に変換し、増幅して送信します。
車両の近くにいる別の実行犯が、その電波を受信して元の周波数に変換するという知能技です。
狙われている車は正規のスマートキーが接近していると誤判断してしまいます。
ドアの開け閉めやエンジン始動も乗っ取られます。
電波中継とリレーして盗難されてしまいます。
電波を違う周波数に変換する理由は、同じままだと増幅した電波さらに増幅し続けてしまう「発振」を予防するためです。
デバイスの入手が容易な140~150MHz帯か、400~500MHz帯に変換されると予想されています。
ただし、キーが無いので1度エンジンを止めたら再スタートできません。
犯人たちは盗難車を移動して確保したら、コンピュータを丸ごと交換してしまいます。
車盗難の手口の中でもリレーアタック対策は、クルマから離れたらスマートキーの電池を抜くのが最も効果あります。
とても簡単でけど面倒ならば、スマホ用の電波遮断ポーチなどにスマートキーを入れておくのが最適でしょう。
盗難車が多い車種を中心に、新車購入者には車両メーカーが電波遮断ポーチを無料配布してほしいです。